フォークリフトの整備・メンテナンスの方法は?頻度や耐用年数も解説

2021.12.10

フォークリフト

フォークリフト整備

荷降ろしなど流通に欠かせないフォークリフト。

しかし、「フォークリフトにはどんな整備が必要なの?」「フォークリフトを整備する頻度は?」「フォークリフトの種類によって整備内容が変わるの?」と疑問を感じられる方は少なくないでしょうか。

そこで今回は、フォークリフトの整備について解説していきます。

フォークリフトの基本的な整備内容は?

フォークリフト整備項目

フォークリフトの整備項目は装置・機能ごとに分けられます。

基本的な整備箇所は以下のとおりです。

  • 制動装置・操縦装置の整備
  • 荷役装置・油圧装置の整備
  • 車輪の整備
  • 警報装置・前照燈・後照燈・方向指示器の整備

さまざまな種類があるフォークリフトですが、上記の項目は共通で確認する必要があります。

フォークリフトを整備する頻度は?

フォークリフト整備頻度

フォークリフトの整備を行う頻度について確認しましょう。

重要度に応じて3つのタイミングで行うのが一般的です。

  • 始業前整備
  • 月次整備【定期自主点検】
  • 年次整備【特定自主点検】

それぞれ詳しく見ていきましょう。

始業前整備

仕事を始める前に行う点検です。

特定の資格がなくても実施できます。

毎日行うのは面倒に感じるかもしれませんが、荷物の上げ下ろしには大きな負荷がかかります。

突然の故障や事故を防ぐため、負荷の大きい箇所を重点的に点検するのがおすすめです。

特に、水漏れ・油漏れは故障や火災に繋がりやすいのでマストで確認し、異変があればすぐに整備しましょう。

タイヤの減りや各種ボルトの締り具合、ブレーキの効きといった基本的な動作に関係する箇所も整備に漏れがないか確認するのが安全です。

月次整備(定期自主点検)

月次整備は定期自主検査とも言い、法律で実施が定められています。

特定の資格がなくても実施できます。

1.事業者は、フォークリフトについては、一月を超えない期間ごとに一回、定期に、次の事項について自主検査を行わなければならない。
ただし、一月を超える期間使用しないフォークリフトの当該使用しない期間においては、この限りでない。

2.事業者は、前項ただし書のフォークリフトについては、その使用を再び開始する際に、同項各号に掲げる事項について自主検査を行わなければならない。

「労働安全衛生規則第151条の22」

月次整備(定期自主点検)の項目は以下のとおりです。

  1. 制動装置及び操縦装置の機能
  2. 荷役装置及び油圧装置の機能
  3. 車輪の異常の有無
  4. 前照燈、後照燈、方向指示器及び警報装置の機能

検査結果を記録し、3年にわたって保管する必要があります。

保管を怠った場合には法律によって罰則が科されるため注意が必要です。

年次整備(特定自主点検)

年次整備は正式には特定自主検査と呼ばれ、労働安全衛生法第45条・安衛法施行令第15条第1項によって「1年を超えない期間毎に年1回」義務付けられています。

法令で定められた資格を有する検査者が行わなければなりません。

1.事業者は、ボイラーその他の機械等で、政令で定めるものについて、厚生労働省令で定めるところにより、定期に自主検査を行ない、及びその結果を記録しておかなければならない。

2.事業者は、前項の機械等で政令で定めるものについて同項の規定による自主検査のうち厚生労働省令で定める自主検査(以下「特定自主検査」という。)を行うときは、その使用する労働者で厚生労働省令で定める資格を有するもの又は第五十四条の三第一項に規定する登録を受け、他人の求めに応じて当該機械等について特定自主検査を行う者(以下「検査業者」という。)に実施させなければならない。

3.厚生労働大臣は、第一項の規定による自主検査の適切かつ有効な実施を図るため必要な自主検査指針を公表するものとする。

4.厚生労働大臣は、前項の自主検査指針を公表した場合において必要があると認めるときは、事業者若しくは検査業者又はこれらの団体に対し、当該自主検査指針に関し必要な指導等を行うことができる。

「労働安全衛生法」第四十五条

異常があった場合は直ちに補修・調整・補充・交換を行って正常な状態に修復する必要があります。

検査は定められた検査事項に基づいて実施し、特定自主検査記録表に記録する必要があります。

具体的な整備項目は割愛しますが、月次整備(定期自主点検)の項目をさらに厳密に検査していくイメージです。

検査が済んだ箇所には実施年月を記載した標章(ステッカー)が貼られます。

車でいうと車検のようなもので、年に一度プロの整備を受けることで安全を保つことが目的です。

とはいえ、検査・補修を怠って事故を起こした場合には罰則が課せられ、責任が追求されることになるため注意が必要です。

フォークリフトの耐用年数は?

フォークリフト整備耐用年数

フォークリフトを整備して使い続ける際に気になるのが、何年間を目安に使い続けられるのかという点です。

耐用年数については会計上の区分を確認するのがわかりやすいです。

フォークリフトの会計上の耐用年数

フォークリフトの会計上の耐用年数は4年と定められています。

仮に100万円でフォークリフトを購入すると、4年間で100万円分が減価償却費になります。

したがって定額法で処理する場合は、毎年25万円を計上する計算になります。

中古のフォークリフトを購入した再の耐用年数は?

中古のフォークリフトを購入した場合、以下のように計算します。

  1. 法定耐用年数の一部を経過した資産
    (法定耐用年数-経過した年数)+(経過した年数×20%)
  2. 法定耐用年数の全部を経過した資産
    法定耐用年数×20%

おさらいになりますが、フォークリフトの耐用年数は4年に設定されています。

経過年数が2年のフォークリフトを買った場合は以下のように計算できます。

4年 – 2年+(2 × 0.2)となり、計算式上の耐用年数は2.4年となります。

税制のルールで1年未満の年数は切り捨てるため、適用される耐用年数は「2年」となります。

フォークリフトの寿命は整備で変わる

ここまでご紹介した耐用年数はあくまでも税制上の区分です。

実際にフォークリフトを使用できる期間は駆動方式によって変わってきます。

  1. バッテリータイプ:5-10年
  2. エンジンタイプ:10-15年

バッテリーによって駆動するフォークリフトは、バッテリーの寿命の関係上5-10年間程度で買い換えるのが一般的です。

一方、エンジンタイプはバッテリーの制約がなく、こまめに整備することで15年程度使うことが出来ます。

耐用年数である4年を過ぎても、6年程度は安定して使用できると考えられます。

始業前整備や定期整備によりコンディションを保つことで、フォークリフトを伸ばすことが可能です。

フォークリフトの整備に必要な資格は?

フォークリフト整備資格

フォークリフトの年次整備(特定自主点検)を行う場合には、どのような資格が必要なのでしょうか。

特定自主点検を行える資格には2つの種類があります。

  • 事業内検査者:自社の保有するフォークリフトの特定自主検査が行える
  • 検査業者検査員:第三者の保有するフォークリフトの特定自主検査が行える

このうち、自社・または個人が保有するフォークリフトの年次整備を行える「事業内検査者」を目指す方がほとんどでしょう。

事業内検査者になるためには、労働安全衛生法によって定められた研修と検査実習を受け、修了試験に合格することで交付されます。

事業内検査者の研修は、フォークリフトの運転経験が10年以上であれば受講できます。

整備士資格がなくても受講可能で、高等専門学校や工業高校を卒業した方は実務期間が短縮されます。

検収期間は3日であり、修了試験に合格することで審査合格となります。

フォークリフトについて深く理解しており、機械の整備に自信がある方は検討する価値がありそうです。

フォークリフト整備士の年収は?

フォークリフト整備年収

先述の通り、検査業者検査員資格を取得することで、フォークリフトの整備士として仕事をすることが出来ます。

もしくは整備業者として事業を行っている会社に入り、資格取得を目指すのが一般的。

有資格者の指示を受けつつフォークリフトの整備について経験を積めることに加え、資格取得にかかる費用を会社で負担してくれる場合がほとんどです。

フォークリフト整備士の月収は15-30万円と会社によって開きがあり、資格取得や実績によるインセンティブが設けられていることもあります。

経験と実績を積むことで年収500万円前後を目指すことが出来るのです。

フォークリフトの整備まとめ

フォークリフト整備まとめ

フォークリフトは物流において大きな役割を担います。

フォークリフトの整備を適切に行うことは、アクシデントを未然に回避し業務効率化に繋がります。

さらに、フォークリフトの整備に精通すれば、資格を取得し定期整備のコストを減らすという選択肢も生まれます。

物流で担う役割が大きいということは、言い換えればフォークリフトを高度に扱える人材の需要が高いということができます。

ともすると「面倒なイベント」となってしまいがちなフォークリフトの整備ですが、真剣に取り組むことで生産性や将来の選択肢が変化を秘めているのです。

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