【初心者必見】コンバインの使い方講座!事前準備や注意点も解説

「コンバインの扱いって難しそうだし使い方がよく分からない!」
「運転免許を持っていなくてもコンバインって操縦できるの?」
稲刈りに初チャレンジするという初心者の方は、コンバインの使い方にまだ慣れておらず上記のような悩みを抱えているかもしれません。ですが実際には、コンバインの操作方法はとても簡単なので、何回か運転してみればすぐに使いこなすことができます。公道を走る予定がないのなら、運転免許を持っていない方でもコンバインの操縦が可能なぐらいです。今回はコンバインの使い方だけでなく、コンバインを安全に運転するために必要な事前準備やチェックポイントについても説明していくのでぜひ参考にしてみてください。
目次
稲刈りは手作業よりもコンバインを使う方法がおすすめ
稲刈りは手作業で行うこともできますが、ある程度広い範囲の稲を刈る必要があるのならコンバインを利用するのがおすすめです。昭和初期までは手作業で行われていた稲刈り作業ですが、昭和中期に誕生したコンバインのおかげでより楽に効率的に稲刈りができるようになっていきました。コンバインは小さな車ほどの大きさがある農機具なので、確かに安価で手に入るものではありません。しかし、コンバインを使わずに手作業で稲刈りを行うと、以下のようなデメリットやリスクがあるため無理はしない方が賢明です。
- 買った稲を束にしてくくる作業が大変
- ずっと中腰で作業をするから腰を悪くする
また、「コンバインは使い方が難しいのでは?」と考えて使っていない方も少なからずいるでしょう。しかし、コンバインの使い方はむしろかなりシンプルなので、誰でも少し練習をすればやり方を覚えることができます。ただし、公道を走らせる場合は運転免許が必要になるので注意してください。
コンバインの使い方①:事前準備
コンバインの使い方が分からないという初心者の方は、いきなり稲を刈る方法を調べてしまいがちです。しかし、コンバインを正しく安全に動かすためには、以下の事前準備を毎回しっかりと行う必要があります。
【事前準備のやり方】
- 刈刃に油をさす
- エンジンをかける
- 刈取・脱穀クラッチON
- 刈取チェーンに油をさす
- 脱穀チェーンに油をさす
刈刃に油をさす
稲を刈り取る刃の部分に十分な量の油をさしておきましょう。油をさしておくことで、藁が詰まってしまうリスクを低く抑えることができます。藁詰まりはコンバインが故障する直接的な原因となり得るため、使用前は念入りに注油しておくようにしましょう。
エンジンをかける
エンジンが問題なくかかるかチェックします。久しく使っていないコンバインは、エンジンがかかりづらくなっていることがあるためです。機体の中に入り込んだねずみなどの害獣によって配線が噛みちぎられていることもあるので注意深くチェックを行いましょう。
刈取・脱穀クラッチON
稲刈りを行う刈刃の動きをチェックするために、刈取・脱穀クラッチを入れてみましょう。各チェーンが問題なく動けば安全にコンバインを使うことができます。万が一動きが悪い場合は藁などが詰まっていたり、ひどく錆びついている可能性があるのでチェックが必要です。
刈取チェーンに油をさす
刈取・脱穀クラッチONにしチェーンが回っている状態で、刈取チェーンに油をたらしていきます。チェーン全体に油が十分に行き渡るように、チェーンを回しながら油をさす必要があるのです。
脱穀チェーンに油をさす
脱穀チェーンも動いているので、同様に油をさしていきましょう。ここまで行えば、コンバインを動かす準備は完了です。
コンバインの使い方②:稲を刈る
コンバインを動かすための事前準備が完了したら、さっそく以下の手順でコンバインを動かして稲刈り作業を行っていきましょう。
【稲刈りのやり方】
- 刈り取りたい列のはじめまでコンバインを移動
- クラッチを脱穀にしてエンジンの回転をチェック
- 刈取クラッチを入れて刈刃を下におろす
- スピードを緩め稲を刈っていく
- 籾が袋に入らなくなったら袋を交換
刈り取りたい列のはじめまでコンバインを移動
稲刈りはコンバインを前進させながら一直線に行っていくので、刈取を行う稲が生えそろっている列の先頭にコンバインを移動させます。
クラッチを脱穀にしてエンジンの回転をチェック
クラッチペダルを踏み込んだ状態のまま、脱穀クラッチをONにしましょう。そのままエンジンの回転状況をチェックし、回転リズムがスムーズになるまで回し続けます。
刈取クラッチを入れて刈刃を下におろす
刈取クラッチもONにしてから刈刃の位置を調整していきましょう。刈刃の高さは刈り取る稲の種類によって変わってきます。
スピードを緩め稲を刈っていく
稲刈りがしやすいようにスピードを緩めましょう。1~4速程度までスピードを落とすのがおすすめです。稲刈りを始める時は、クラッチペダルを離してください。
籾が袋に入らなくなったら袋を交換
稲を刈っていくと、脱穀された籾が袋に貯まっていきます。いっぱいになったら警報音が鳴るので、袋を交換してください。
コンバインの使い方③:常に注意を怠らない
コンバインを使って稲を刈っている最中に、必ず確認し続けなければならない箇所が3カ所存在しています。
【コンバイン使用中に注意すべきポイント3つ】
- 刈刃のツメの位置
- 藁が詰まっていないか
- 籾の貯まり具合
チェックポイント1.刈刃のツメの位置</h3>
稲刈りはなるべく一直線に行う必要があるので、運転中は常に刈刃のツメの位置がズレていないか確認しておきましょう。コンバインで借り損ねた稲は、後に手作業で刈り取らなくてはなりません。効率的に稲刈りを進めるためには、コンバインをまっすぐ動かすことが重要になってきます。ツメを見ずに運転してしまうと、一直線にコンバインを進めるのが困難になってしまうのです。
チェックポイント2.藁が詰まっていないか
稲を刈ると藁が排出されます。大量の藁が一度に排出されるので、時に藁詰まりを起こすことがあるのです。定期的に確認し、藁が詰まった時にはすぐにコンバインを停止させましょう。藁詰まりに気付かず運転を続けてしまうと、機械の奥にまで藁が侵入し取り除くのが難しくなっていってしまいます。
チェックポイント3.籾の貯まり具合
脱穀後の籾は、コンバインを運転しているとあっという間に貯まってきます。ブザーがなるとはいえ音に気付かない可能性もあるため、自分の目でも常に籾が貯まり過ぎていないかチェックしておきましょう。籾をタンクに貯めるタイプのコンバインを使っている場合も、常に貯まり具合のチェックが必要です。タンクいっぱいに籾を入れてしまうと、大事な籾がタンクから溢れてしまいます。
コンバインの使い方は誰でも簡単に覚えられる
コンバインの使い方は決して難しくありません。運転免許を持っている方なら基本的な知識があるので、クラッチの扱い方なども難なく覚えられるはずです。公道に出ず稲を刈るだけなら免許がない方でも運転できます。ただし、コンバインは車であることは間違いないので、周りに人がいないことを確認して慎重に運転するよう心掛けましょう。